132号 コロナ・商品進化・インフレ 当社不動産小口化事業の6年半
筆者は2019年10月より小口化事業推進課へ異動し、約6年半にわたり不動産小口化商品の組成・運営に携わってまいりました。
この度、小口化事業推進課を離れ、契約書などのドキュメンテーション業務を担当する部署へ異動することとなりました。
本稿では、これまでの6年間を振り返りながら、お客様と共に歩んできた不動産小口化商品の歩みをお伝えできればと思います。
2020年~ コロナ禍とiAsset・JAssetの安定性
筆者が小口化事業推進課の業務にようやく慣れてきた頃、世界は突然のコロナ禍に見舞われていました。
弊社の本社がある六本木からは人の姿が消え、馴染みの飲食店も休業・廃業が続出し 、今では想像が難しい“非日常”が続いた時期でした。
遠方のお客様とのご契約で新幹線を利用した際、車内の乗客が私を含め4名のみだったこともあり、経済への影響の大きさを肌で感じたものです。
そんな状況下でも、iAsset・JAssetの入居率(賃貸稼働率)はほとんど変動がありませんでした。ちょうどこの時期にiAssetの1号商品が期間満了を迎えましたが、値下がりをして も20%までは当社がその損失を負担する「優先劣後構造」を用いるまでもなく、事業参 加者の皆様へ予定通りの償還を行うことができました。
2023年 新商品ラインへの挑戦
iAssetからJAssetへの組み換え
コロナ禍が落ち着いた後は、商品化に適した物件の調達が大きな課題となりました。
好立地・高資産価値の物件供給が急減し、魅力的な商品が組成できるのであろうかと心配しながら対策を考えていました。
その中で、「期間満了を迎えたiAssetの物件をJAssetへ組み換える」という新しい取り組みを社内で検討しました。
筆者は、当社物件の特長である好立地や物件グレードの高さと、JAssetの強みであるインフレ対応力の強さには自信を持っておりました。
他方、iAssetの大きな強みである「空室リスクなし」「20%までの値下がりがあった場合は当社が負担する優先劣後構造」がJAssetには無いため、同じ物件をiAssetからJAssetに組み変えることについてお客様に受け入れていただけるか、一抹の不安を抱えてのスタートでした。
結果として、組み換え商品の第1号となった「コンシェリア新宿 HILLSIDE SQUARE 703号室」は予想を大きく上回るスピードで完売し、以降の“iAssetからJAssetへ”組み換えの流れを力強く後押しする結果となりました。
iAsset、JAssetに関わる全てののお客様に感謝申し上げるとともに、初めての試みであるにも関わらず本物件にお申し込みくださった皆様には、この場を借りて改めて御礼申し上げます。おかげ様で、同物件は開始から2年の間で入居者賃料が2度も上昇し、収益性・資産価値ともに大きく向上させることができています。
2025年~ インフレ時代におけるJAssetの進化
組み換えが軌道に乗り始めた頃、インフレ進行に伴い「賃料上昇」jのトレンドが世間的 にも広く認知されるようになりました。
賃貸用不動産であるJAssetでは、賃料が上昇すれば当然収益性は高まります。しかし、入居者様に納得していただけなければ長期的な運営にはつながりません。
そこで、オーナー様・入居者様双方にとって最良のバランスを探るべく、賃貸管理会社 のさまざまな立場の面々と方ヒアリングを実施しました。
- 「収益性の向上」
- 「入居者様の納得感・満足感の両立」
を両立させることを目指し、運営管理に努めました。
その結果、昨年のiAsset・JAssetでは、入居者入れ替え時の賃料上昇はもちろん、賃貸借契約更新時に賃料増額をご承諾いただける事例も増えてきております。(詳細は 2025年12月発行のコラムに記載しております。)
これからの不動産小口化商品
昨年は不動産小口化商品に関する大きな報道があり、業界全体にとっても非常に象徴的な一年となりました。
その中で強く感じたのは、今後ますます、商品となる“物件そのものの価値”が問われる時代になるということです。
不動産はインフレ対応力が高いと言われますが、どんな物件でも良いわけではありません。
見かけの高利回りや耳ざわりの良い言葉に惑わされることなく、資産価値の確かな商品を提供し続けることこそが、皆様と当社双方にとって最善の結果をもたらすと信じて おります。
今後も小口化事業推進課では、 「高価値の商品供給」と 「“持ち続けたい”、“新たに持ちたい“と思っていただける運営」 の2つの柱で皆様の運用の助けとなってまいります。
私自身は異動により別の立場からとなりますが、これからもお客様と当社の不動産小口化商品を見守ってまいります。
末筆ではございますが、これまでお世話になった皆様に、あらためて心より御礼申し上げます。

コンシェリア品川南THE GRANDRESIDENCE
iAsset、JAsset合わせて6部屋を運用中です。全部屋が事業開始時より入居者様賃料が上昇し、安定運用の象徴的な物件となっています。