125号 行政と住民が連携して整備される街、新宿区“富久・余丁町南地区”
先月号では、第17号商品をご紹介しましたが、販売開始後すぐに全70口が完売となりました。お問い合わせいただいたにもかかわらずご紹介できなかった皆様には深くお詫び申し上げます。
今回は、第18号商品「コンシェリア新宿HILLSIDESQUARE」に関して、現在進行中の『環状4号線沿道』再開発の富久・余丁町南地区のまちづくりについてご紹介します。
なおこちらの物件は、第16号商品と同じ建物で、本年4月号にて新宿区・周辺エリアをご紹介済みです。
富久クロス~官・民・大学・住民が一体となった大規模再開発の成功例~
このエリアの再開発といえば『富久クロス』が有名です。バブル崩壊後、地上げが横行していたこの地区で「高齢者が元気に暮らせる街づくり」をテーマに地元住民・早稲田大学・行政・民間企業が連携し、2015年に竣工したプロジェクトです。
55階建ての超高層タワーはこの一帯のシンボルとなっており、保育園、生活利便施設を備えた商業施設、ペントハウス型住宅などがコンパクトにまとまりひとつの街を形成しています。
再開発準備組合の発足から竣工まで14年と長期にわたる事業でしたが、住民の声を反映した都市再生の成功例としてメディアにも多く取り上げられています。
現在も美容室やペットショップ、クリニック、クリーニング店、コンビニ、大型スーパー、飲食店、カフェ、銀行など幅広いテナントが敷地内にあり生活利便は非常に高いといえます。
また、マンションのエントランスには居住者同士が交流できるスペースがあり、新旧住民の交流は現在も途切れることなく続いています。昨年開催されたコミュニティーイベントには総戸数1240戸のうち500名以上の住民が参加しました。生活利便の向上だけでなく地域の交流拠点としても機能しています。
現在進行中の再開発・まちづくり構想 ~富久・余丁町南地区~
第18号商品「コンシェリア新宿HILLSIDE SQUARE」近接地から富久クロスに至る幹線道路『都心環状4号線』は、用地取得がほとんど完了し、排水管・電線等の工事が進行中です。2022年に開通した河田町~余丁町区間と同様、片側3.5mの広々とした歩道、自転車専用レーンも計画されています。
<2022年5月12日東京都報道発表資料『環状第4号線(河田町)交通開放』より抜粋>
現在このエリアでは、2つのまちづくりが行われています。
①富久町・余丁町地区市街地再開発準備組合
住民主導で設立された再開発準備組合に、東急不動産が事業協力者として参加しています。発足から6年が経過しており、同組合発行の『まちづくり通信2025年7月号』によると、来年春には都市計画へ向けた地権者向けの説明を予定されています。
現状では、数百億円規模の大規模な再開発事業が想定されており、私共も事業の確定・完成見通しに注視しています。
②環状第4号線沿道富久地区の街づくり
新宿区の『富久・余丁町南地区まちづくり協議会』による整備で、東京都が進める「環状4号線」沿道を対象にした取り組みです。テーマは『災害に強く、賑わいとみどりがあふれるまち』。
<用途地域による規制緩和>
建築できる建物の種類・高さ・階数の自由度が上昇し、より広い面積を確保可能になります。
<地区計画による規制>
一方で建てられる建物の種類が増えたことで、これまで静かな住居エリアだった場所にも事務所やホテルなどの商業施設が建てられるようになります。住環境悪化のを防ぐため適正配置が検討されています。
将来像実現のための考え方 | 地区整備計画(具体的なルール)の項目案 |
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落ち着いた住宅地に配慮し、賑わいのある沿道景観の創出を図ります。 |
①建築物等の用途の制限 (建物の種類を制限するルール) |
敷地の細分化による建て詰まりを防止し、ゆとりある落ち着いた住環境の確保を図ります。 |
②建築物の敷地面積の最低限度 (敷地の細分化を防止するルール) |
幹線道路沿道や後背の住宅地にふさわしい街並みの形成を図ります。 |
③建築物等の形態又は色彩その他の意匠の制限 (建物などのデザインを制限するルール) |
道路沿いの安全性を高めるとともに、身近なみどりがあふれる街並みの形成を図ります。 |
④垣又はさくの構造制限 (ブロック塀などの高さを制限するルール) |
≪上表は「第6回富久・余丁町南地区まちづくり協議会 資料」より抜粋≫